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更新日:2025年10月22日

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富山県警察秋山情報2025

富山県内の高山は、例年10月に入るといつ降雪があってもおかしくない時季になります。また、たとえ降雪がなくても、標高約2450mの室堂平では朝晩の気温が10℃を切ることもあり、冷え込みが厳しくなってきます。日没が早くなり、低山でも夕方には一気に暗くなって気温が下がりやすくなるとともに、高所では11月には早くもスキーシーズンが始まる季節です。天気予報や山の状況を確認し、早めの行動を心がけ、ルートによっては雪山になることも念頭に装備を整えて、安易に入山することのないようお願いします。

また、富山県ではツキノワグマ出没警報が出ており(9月4日時点)、市街地でも目撃が相次いでいます。特に山岳地帯は熊の生息地であることを念頭に行動を検討してください。

「富山県警察山岳警備隊"X(エックス)"」(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)富山県警察アプリ「とやまポリス」(別ウィンドウで開きます)に登山道情報や熊の目撃情報などを掲載することもありますのでご活用ください。

秋山遭難事故の特徴

  • 2024年中の富山県内の山岳遭難事故は127件で、その半数以上が7・8月の夏山期間中に発生していますが、9~11月には全体の4分の1近くの32件が発生しています。
  • 32件のうち、転倒事故が9件と最も多く、次いで疲労により行動不能となった遭難が8件、道迷い遭難が5件と続きます。
  • その他にも滑落、転落、病気、蜂に刺されたことによる遭難が発生し、行方不明も1件発生しています。

秋山遭難事故防止のポイント

転倒、転・滑落

年間を通してスリップ、つまずき、浮石等による転倒、転・滑落事故が発生しています。

その背景には疲労が潜んでいる場合もあるので、体力に見合った計画を立てるとともに、体調と相談しながら無理な登山は控えましょう。

疲労、病気

疲労によって行動不能となると、怪我をしていなくても気温低下等によるさらなる体力消耗や低体温症によって、最悪の場合死亡事故に発展する可能性も十分にあります。

背伸びをしすぎず、実力に見合った登山をするとともに、防寒着やヘッドランプ、十分な行動食・水分、ツェルトなどいざというときをイメージした装備を携行しましょう。

道迷い

主要な登山道であっても分岐を間違えたり獣道に導かれたりすることがあります。他の登山者を頼りにしたりするのではなく、自分自身で地図とコンパス、GPS機器、登山地図アプリ等を活用してこまめに現在地を確認するようにしましょう。

登山届(紙、アプリ等)を提出するようにしましょう。親しい人への行き先を書いたメモでも結構です。いざ行方不明となったときに発見される確率を上げることができます。

6~10月の登山計画書等提出先(別ウィンドウで開きます)

11月の登山計画書提出先(別ウィンドウで開きます)

気象遭難

疲労や道迷いも悪天候が背景にあれば気象遭難と捉えることができますが、特に10月以降の高山では降雪に対応できる装備がなくて凍傷や低体温症になったり、吹雪で行動不能になったり、降雪量によっては雪崩の危険も出てきます。

自身の計画している山の標高や天気予報を確認し、どのような危険があって、その危険に対してどのような対策ができるか考えましょう。対策が十分にできないと考えれば計画を変更することも大事です。

特に積雪が予想される場合は冬山用の靴やウェアを着用し、それらの装備を着用していない場合でルート上に雪が出てきたときは必ず引き返しましょう。

その他

多くの山小屋が小屋閉めをする季節です。

山行前に必ず予定ルート周辺の山小屋が利用できるかどうか確認しましょう。

山岳状況写真

室堂平から雷鳥坂、別山乗越方面(9月28日撮影)

0928雷鳥坂2

 

雷鳥坂から雷鳥沢キャンプ場、室堂平方面(10月2日撮影)

1002雷鳥沢キャンプ場方面

 

剱沢キャンプ場から剱岳方面(10月3日撮影)

1003剱岳

 

太郎山から太郎平、薬師岳方面(9月22日撮影)

0922太郎平

お問い合わせ

所属課室:警察本部地域部山岳安全課

〒 930-8570 富山市新総曲輪1-7

電話番号:076-441-2211